北海道で現在募集中の補助金情報をまとめました →

中小企業のAI研修、松竹梅3段階で始めるリスキリング

はじめに — 「知ってることばかりだった」を防ぎたい

先日、ある製造業の社長さんからこんな相談を受けました。「去年、商工会議所のAIセミナーに社員を行かせたんだけど、帰ってきて一言、『知ってることばかりだった』って。高い参加費を払ったのに」。

逆のパターンもあります。「IT企業がやってるAI研修に申し込んだら、いきなりPythonのコードが出てきて、うちの事務の子が固まってしまった」。

どちらも、研修のレベルと受講者のレベルが合っていなかったのが原因です。これ、実はすごくよくある話で、私のところにも「うちに合ったAI研修がない」という相談が増えています。

そこで考えたのが、松竹梅の3段階です。寿司屋でも旅館でも使われるあの「松竹梅」。日本人なら「梅から始めてみるか」「竹くらいがちょうどいいかな」と直感的に選べます。AI研修も同じように選べたら、あの「合わなかった」を防げるのではないか。そんな発想から生まれたプログラムです。

なぜ3段階なのか

AI研修でよくある失敗パターンは、大きく2つあります。

失敗パターン1: 簡単すぎる研修

「AIとは何か」「ChatGPTの使い方」といった入門レベルの研修を受けたものの、翌日から何が変わるわけでもなく、結局は元の業務に戻ってしまうケースです。参加者からは「面白かったけど、仕事には活かせない」という感想が出ます。

この失敗の原因は、研修のゴールが「知る」で止まっていることです。AIを知識として理解するだけでは、業務改善にはつながりません。実際に手を動かし、自分の業務で使える成果物を作る体験が必要です。

失敗パターン2: 難しすぎる研修

Pythonでの機械学習モデル構築、API連携の実装など、技術的に高度な内容をいきなり提供するケースです。IT部門のメンバーには有意義でも、営業部や総務部のメンバーはついていけず、「AIは難しい」「自分には無理」という負の印象だけが残ります。

この失敗の原因は、参加者のスキルレベルを考慮していないことです。全員に同じ難易度のカリキュラムを提供すること自体に無理があるのです。

松竹梅という選択肢

松竹梅は、日本人にとって最も馴染みのある段階表現です。レストランのコース料理、旅館の部屋グレード、お弁当のランク。「松竹梅から選んでください」と言われれば、誰でも直感的に「自分はこのレベルだな」と判断できます。

この直感的な選びやすさが、AI研修にも有効です。難解なカリキュラム名や横文字の研修名ではなく、「梅・竹・松」という3段階で提示することで、経営者も従業員も「まずは梅から始めてみよう」「うちは竹レベルでいけるかもしれない」と自然に判断できるのです。

3コースの具体的な内容

梅コース: AI入門 — 全社員のリテラシー底上げ

梅コースは、AIをまったく使ったことがない、あるいは少し触った程度の方を対象としたコースです。目的は、全社員のAIリテラシーを一定水準まで引き上げることです。

Day 1ではAI時代の働き方と役割変化の理解から始まり、AIとの協働スキル、技術的変化への建設的な対応方法を学びます。Geminiを実際に操作する体験も含まれます。Day 2ではAIの基礎知識を体系的に学び、「白帯道場」と名付けたプロンプト実践セッションで、自分の業務に使えるプロンプトを実際に作成します。

梅コースの最大の特徴は、「AIへの心理的ハードルを下げる」ことに重点を置いている点です。技術的な深掘りよりも、「AIってこんなに簡単に使えるんだ」「自分の仕事にも役立ちそう」という気づきを得ることがゴールです。

研修後の成果物: 自分の業務で使えるプロンプト集、業務活用レポート

竹コース: 実践道場 — 即戦力AI人材の育成

竹コースは、AIの基本は理解しており、さらに高度な活用に挑戦したい方を対象としたコースです。梅コースを修了した方のステップアップ先としても最適です。

Day 1は梅コースと共通ですが、Day 2が大きく異なります。AIの基礎知識を速習で復習した後、白帯道場でプロンプト技術を磨き、さらに「黒帯チャレンジ道場」に進みます。黒帯道場では、写真から日報を自動作成する(Vision API活用)、商品画像からAI鑑定を行う、データ分析やPDF証明書の自動生成など、より実践的で高度なAI活用に取り組みます。

竹コースの特徴は、「現場で即戦力になるスキル」を身につけることです。研修で作った成果物(自動日報作成ツール、AI鑑定ツールなど)は、そのまま翌日から業務で使えるレベルのものを目指します。

研修後の成果物: AI活用の実務ツール(日報自動作成、画像分析など)、業務活用レポート

松コース: PoC計画立案 — マンツーマン指導

松コースは、自社の業務にAIを本格的に組み込みたい経営者・管理職・推進担当者を対象としたコースです。単なる研修ではなく、コンサルティング要素を含むマンツーマン指導プログラムです。

Day 1は共通カリキュラムですが、Day 2では黒帯道場に加え、自社業務のPoC(Proof of Concept: 概念実証)計画の立案に取り組みます。「自社のどの業務にAIを適用するか」「どう検証するか」「成功指標は何か」を、講師と1対1で議論しながら計画書を作成します。

さらに松コースには、研修後30日間のフォローアップが付帯しています。研修で作成したPoC計画を実際に実行する段階で生じる疑問や課題を、チャットやオンラインミーティングでサポートします。

研修後の成果物: 自社業務のPoC計画書、AI活用ロードマップ、30日間のフォローアップ支援

リスキリング助成金の活用

AI研修の導入を検討する際、最大のハードルのひとつが費用です。特に中小企業にとって、研修費用は決して小さくない投資です。

しかし、当事務所のAI講座はリスキリング助成金の対象です。この助成金を活用することで、企業の実質負担を大幅に軽減できます。

助成金活用のメリット

提携社労士による一括サポート

「助成金の手続きが面倒そう」という声もよく聞きます。当事務所では、提携の社会保険労務士事務所が助成金申請を一括サポートいたします。申請に必要な書類の作成、提出手続き、受給までのフォローアップを、すべてお任せいただけます。

企業様にしていただくのは、従業員の情報提供と最終的な書類の確認・押印だけです。「助成金の手続きに時間を取られて、本業に支障が出る」ということはありません。

助成金の申請から受給までの流れは以下の通りです。

  1. お問い合わせ・ヒアリング — 御社の課題やご希望をお聞きし、最適なコースをご提案
  2. 助成金申請サポート — 提携社労士が申請手続きを一括サポート
  3. 研修実施 — Day 1(AI時代の働き方)+ Day 2(コース別実践カリキュラム)
  4. 助成金受給・フォローアップ — 研修修了後、助成金を受給。松コースは30日間フォローアップ付き

どのコースから始めればいいか

「3つのコースがあるのは分かったけど、うちはどれを選べばいいの?」という方のために、状況別のおすすめコースを以下にまとめました。

御社の状況 おすすめ 理由
AIを全く使っていない まずは全社員のリテラシーを底上げ
一部の社員がChatGPTなどを個人的に利用 or 全員を梅で統一するか、先進メンバーは竹へ
業務でAIを使い始めたが、もっと活用したい 実践スキルを身につけて即戦力化
AI推進担当者を育成したい or 竹で実践力を、松で計画立案力を強化
自社業務へのAI導入を本格的に検討中 PoC計画を立案し、導入の道筋をつける
どこから手をつけていいか分からない まずは梅で体験し、次のステップを判断

迷った場合は、まず梅コースから始めることをおすすめします。梅コースで「AIの基礎体力」をつけてから、必要に応じて竹や松にステップアップできます。各コースで助成金を活用できるため、段階的な受講でも企業負担を抑えられます。

また、社内の部署やメンバーのレベルに応じて、異なるコースを同時に受講することも可能です。例えば、営業部は梅コース、IT推進部は竹コース、経営層は松コースという組み合わせも有効です。

まとめ — 「知ってることばかりだった」と言わせない

冒頭の社長さんの話に戻ります。あの社長さんには竹コースをお勧めしました。社員さんはAIの基本は知っていたので、梅では物足りない。でも松ほど踏み込む段階でもない。結果、「白帯道場でプロンプトの型が身についた」「黒帯で画像認識を体験して、うちの検品に使えそうだと思った」と好評でした。

研修選びで大切なのは、「ちょうどいい難しさ」です。簡単すぎず、難しすぎず、「ちょっと背伸びすれば届く」レベル。松竹梅の3段階があれば、そこを外すことはまずありません。

迷ったら梅から。助成金も使えます。「AI研修って高いんでしょ?」という方も、一度お話を聞いていただければ、「あ、それくらいなら」と思っていただけるはずです。

各コースの詳しい内容はAI講座プログラムのページをご覧ください。

お問い合わせはこちら

AI/DX導入、研修のご相談など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームを開く